決算事務もやっと終わり最初の連休。久々の休みなので出かける予定もたてずまったりするしかないですね!忙しいあとは精神的に不安定になるのでのんびりするのが一番です。
1か月かけて2冊読んでみました。
ハゲタカの上下巻です。アメリカ発の金融危機のこの時代に読むとちょっと外資の話をしてもなんとなくさびしい限りですね。
この小説は結構実名とほぼ同じ名前を使ってますが、大丈夫なんでしょうか?こんなに実名に近い名前を使って作り話を書いてしまって・・・クレームが来るような気もしますが・・・
この上下巻のあとにハゲタカⅡがあるのですが、最初の上下巻は
主人公鷲津の復讐のために、企業が買われているのか・・・という感じで実社会ではちょ
![081005_21500001 081005_21500001](http://skyair.cocolog-nifty.com/blog/images/2008/10/13/081005_21500001.jpg)
と馬鹿げているというか、あまりにも心がないというか・・・
実際金融関係に勤めていると、このような買収は単に資金力にものを言わせているだけの買収劇ですよね。
アメリカではこのような買収も成り立つのかもしれませんが、日本の社会ではまだまだなじまない世界です。
従業員無視、債権者無視の企業再生はうまくいかないのが日本の実情です。実際今のような金融危機が来た場合外資は追加の資金提供をしてくれるのかどうか・・・日本社会というのは、いまだに家族主義的というか、一度仲間から外れるともう誰も相手にしてくれない社会だったりします。恩を仇で返す・・・これは絶対にダメなんですよね。企業社会でも・・・
銀行は結構貸はがしとか貸し渋りということでマスコミに叩かれますが、メガバンクは別として地銀ではそのようなことはあまりしていないと思います。地銀というのは地方で見放されたら終わりなんです。貸し渋りという言葉をマスコミは簡単に使用しますが、そんなに簡単なものではありません。国の政策として一時セーフティネットとして無理に借入を増やした経緯があります。今もそのような方向に導こうとしていますよね、保証枠を増やすとか言っていますが・・・セーフティネットとは一時的には楽になりますが、問題の先送りになるだけなんです。借入過多の状態にしてしまって、そのあとに貸増ししてくれと言われても無理な話なんです。
ミカドホテルの話にしても、結局借入過多が原因で苦しくなっているのです。それをオペレーションだけで再生させようとしても無理なんです。老舗の名前に縛られることなく、民事再生法とかあるいは経営者を一新させ私的再生を債権者協力のもと実施し債権カットも同時にしないとだめなんですよね。
結局松平貴子が残っていては私的再生は不可能なんですよ。松平貴子は結局資金の手当てにいっぱいになってしまっています。これではもう負けというか経営に身がいはいらないんですよね。
経営者に必要なのはバランス感覚です。独りよがりの経営はどこかでつまづきます。人の意見を聞き入れることが出来る経営者は古い感覚かもしれませんが結局は生き残るような気がします・・・
ハゲタカⅡも今読んでますが、資金力にものを言わせる企業買収は読んでいてもあまりいい気持ちがしません。どちらかというのこの小説労働者側(従業員側)から書いた方が面白かったかもしれませんね。
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